このブログでも紹介していますが、「グルテンフリー」は、もう多く知られていますよね。
今さら聞けない!グルテンフリーとは?どんな食材・食品がある?効果とメリットは?
最近は、グルテンに不耐性やアレルギーのある人以外は、グルテンをカットするすべきではないっていう声も上がっているよう。
そんな”グルテン”の後釜として、少し前から海外で話題に上がっているのが、「レクチン(lectin)」。
きっかけは、アメリカ人のDr Steven Gundry氏が出版した「The Plant Paradox」という本です。
The Plant Paradox: The Hidden Dangers in”Healthy” Foods That Cause Disease and Weight Gain
Gundry氏は、本の中で”ダイエットの秘訣も健康的な人生を送るのも、「グルテンではなく、レクチンを取り除くこと」だということを述べています。
レクチンは、炎症を促進し、消化不良や慢性疾患を引き起こす危険なものだと。
レクチンを摂取しない、または量を減らすことで、減量につながるということで「レクチンフリーダイエット」という新たなダイエット法も広まりつつあります。
まだまだ、あまり知られていないレクチンについて、この記事で紹介していきます。
目次
レクチンとは
「レクチン」は、トマトやマメ科の植物、また一部の乳製品に含まれるタンパク質のひとつです。

植物が健やかに育つために、良いはたらきをします。例えば害虫などの危険から身を守ってくれたりなど。
ところが、それが人のカラダに・・・というと別のおはなし。
レクチンは、人の細胞膜に結合し、その結果、カラダの中でうまく消化されないという現象を引き起こします。私は、ここで、肥満につながるのかと納得しました。
さらに、ヒトがレクチンが含まれる食べ物をたくさん摂ると、胃や腸の内壁を傷つけたり、腸漏れを引き起こす場合すらあるとのことです。危険な匂いがしますよね。
さらに、鉄分をはじめとする、有効な栄養分をカラダに吸収することを阻むことも。
アメリカでベストセラーになった、Dr. Mark Hyman氏の「FOOD WHAT THE HECK SHOULD I EAT?」でも、レクチンが、ピーナッツ、麦、雑穀、貝類などのアレルギーを引き起こしやすい食べ物に含まれていることや、赤血球にくっつき、血の塊を作り、炎症を起こしやすいものだということを述べています。
Food: What the Heck Should I Eat? (一体何を食べたらいいわけ?惹かれるタイトルですよね?愛読中です♫)
レクチンの危険を避けるその方法
Gundry氏は著書で、日々の食生活でレクチンを取り除くこと、その摂る量を減らすコツについて説明しています。
レクチンを含む食べ物は、カラダに良いものばかりです。
私もこのブログで、それらの食べ物の良さをいろんな記事でお話してます。
摂らなきゃもったいないです!

では、どうやって摂取したら良いのかというところ、知りたいですよね。
そのコツとは、
- 野菜の皮をむく・皮を取りのぞく
- 旬にフルーツを購入する
- 玄米ではなく白米を摂る
- 豆や雑穀は調理前に水に浸しておく
- 発酵させる
レクチンの多くは、野菜の皮や種に含まれています。
そのため皮をむくことで、その多くを取りのぞけることになります。
また、旬のフルーツは、熟したときに含まれるレクチンの量は少なくなっています。
未精製の穀物や種は、硬い皮で外側を覆われていて、消化をするのも負担がかかります。また、その皮にはレクチンが多く含まれています。そのため、精製されたものの方が、レクチンの量を気にするときは、良いということです。
豆や穀物を水で浸しておくと、ヒトが食べても安全なレベルまでレクチンの量が中和されます。
レクチンを含む食べ物の発酵については、イギリスの遺伝子学の教授かつ作家のTim Spector氏も著書の「The Diet Myth」の中で、悪影響を減らす一番の方法と言っています。
翻訳本が出てました。食に関する概念が変わるような本で、私は大好きです。
発酵の過程で細菌がレクチンを壊し、消化させてくれるのです。
そのため、私たちが、日々慣れ親しんでいる、納豆や味噌は、レクチンのことを恐れず摂取すべきな良い食べ物と言えます。
これらの方法で、完全にレクチンを無にすることはできないのですが、食べても問題ないレベルまで、レクチンの値を下げて、危険な副作用を引き起こさせないと言われています。
レクチンフリーダイエットとは
Dr Gundry氏の本のなかでは、どのようにしてレクチンを避けるのか、レクチンの代わりになる食事の選択方法、そのレシピを紹介しています。
「レクチンフリー」というわけですから、レクチンを摂取しない・量を極端に減らすというダイエット法です。実際に体の調子が良くなったという声や減量できたという声が聞かれているようです。
*関連記事:ダイエット中のおやつにもピッタリ!「ギルトフリー」スイーツレシピで間食を♪
レクチンフリーダイエットで食べてよい食べ物

- 放牧で育てられた動物の肉
- 調理したサツマイモ
- 葉物野菜
- ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜
- アスパラガス
- にんにくや玉ねぎ
- セロリ
- マッシュルーム
- アボカド
- オリーブ
- エクストラバージンオリーブオイル
レクチンフリーダイエットで避けたいもの
- 豆類・ピーナッツ
- 穀物
- かぼちゃ
- ナス
- 唐辛子
- じゃがいも
- トマト
- フルーツ、ただし旬のフルーツは適度な量であればとってもよい
- 乳製品
絶対に避けるべきもの
- トモウロコシ
- トウモロコシを餌として摂取した動物の肉

レクチンフリーダイエットのデメリット
レクチンが含まれる食べ物は、どれも栄養価も高く、特定の野菜の摂取を制限したり、摂らないという選択もなかなか難しいと思います。
実際、穀物には、心疾患、糖尿病やガンのリスクを低下させる効果があるという研究結果もあるほどです。
また、ヴィーガンやベジタリアンの人にとっては、とても難しいチャレンジとなりそうです。
また、豆、穀類、フルーツには、食物繊維が多く含まれるため、摂取しないことによって便秘になってしまう場合も考えられます。
まとめ:忘れてはならないこと
レクチンは、植物に含まれるタンパク質で、植物にとっては良い働きをするもののだけれど、私たち人間にとっては、カラダに危険な側面もあるということをお話させていただきました。
ただ、忘れてならないのが、レクチンが含まれる食べ物の持つ、カラダへの良い効果です。
ナッツや穀物は、レクチンを気にして摂取を避けるよりも、もっと良い効果があります。
薬膳効果でいうと、血を豊かにして、肌や髪に潤いを与えてくれるとか、元気をつけてくれるとか。
栄養学の面からいっても、それは言わずもがなだと考えます。
だから、その量を意識すること、食べかたを意識することが大事なんですよ。
実は、「レクチン」が、がん細胞の分裂のスピードを遅らせる可能性があるとして研究が進められているという話もあります。
完全な悪で終わらないように、良い話をつけさせてもらいました♫
あなたの感想をぜひ聞かせてくださいね!