「漢方薬は副作用はない」は本当なの?
漢方薬だから大丈夫、漢方薬だから服作用はない。
そう思っている人は多いはず。
でも、漢方薬、生薬にも副作用はあります。
ただ、西洋のお薬と比べると、頻度が少ないというだけ。
いくら漢方薬とはいえ、「薬」として体に作用するものだから、
当然よくない方に作用するってことは考えられますよね。
主な副作用に関して、ツムラのホームページで次のように挙げられています。
主な副作用として、食欲がなくなる、熱やじんましんが出る、むくみ、動悸、不眠、血圧が上がる…などがありますが、ごくまれに間質性肺炎などの重篤な副作用もありますので、おかしいなと思ったら、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
漢方は「陰陽五行思想」に由来しています。
陰陽というのは、とても奥深いものです。
全てのものごとには、プラス面もマイナス面もある。
それは、漢方薬や生薬ひとつを取っても同じこと。
便秘に関する記事でも、長期的に服用することをおすすめできないできない生薬があることはご紹介しています。
副作用のリスクを減らすポイント
とはいえ、根本から体質改善したいなら、漢方薬はぜひお勧めしたいもの。
まずは、漢方薬局や漢方専門医のいる病院で相談して処方してもらうことをお勧めします。
そのときの大事なポイント:あなたの体質について、詳しく伝えること。
- アレルギーの有無
- 健康診断の結果(何か異常があった場合)
- 冷えやすいのか暑がりなのか、
- 食欲はあるのか、ないのか
- 便秘気味なのか下痢気味なのか
さらに詳しく踏み込むならば、匂いの有無や頻度、便の形状も観察して伝えるのがいいでしょう。 - お小水の色・頻度
- 月経の周期
- 月経の量、血の色、月経痛があるかどうか
- 汗かきかどうか
- 睡眠は十分か、ぐっすり眠れているか
- 現在の精神状態(イライラ、鬱っぽい、悩みがある etc)
なぜ、ここまで詳細に伝える必要があるのか。
それは、症状に合わないものを処方されてしまうリスクを避けるため。
もともと暑がりなのに、冷えの改善に効果的な生薬が入っている漢方薬を処方されてしまったら、火照りがひどくなってしまい、皮膚への異常などを引き起こす可能性もあります。
また、食欲は普通だったのに、そこを伝えられなかったがために、食欲が増してきてしまい、結果、体重増加につながってしまうとか。
もちろん、あなた自身が正しく自分の症状や体質について説明することも重要ですし、
その情報を正しく受け止めて、正しい処方をしてくれる専門家に診てもらうのも同じくらい大事。
また、正しく情報を伝え、正しい処方をしてもらったとしても、その量が適切でなかった場合、副作用の症状が出てしまうこともあります。
そのときも、何が起きているのか、処方してくれた専門家に正しく伝える必要があります。
処方を変えてくれるか、量を調整してくれるはずです。
生薬も食品と同じ
副作用もそうですが、一般的な常識で考えると納得できるのが、
漢方薬に使われる生薬も薬膳料理に用いる食材も一般的な食品と同じ。
アレルギー反応を起こす可能性があります。
皮膚疾患だったり、鼻水が止まらなくなるだとか、消化器系の異常など、体に合わないことで出てしまうということもあるはずです。
それは「これは体に合わない」それだけのこと。
服用するまで分からないことではありますが、少しでも異常を感じたら、専門家に相談することをおすすめします。
漢方薬は、一般的に効き目が緩やかといわれている通り、西洋薬と比べると、その副作用も急激ではなく、頻度も少なめではあると言われています。
そう言われている理由のひとつには、漢方薬に使われている生薬が自然由来のものであるというところもあるでしょう。
しかし、同じく野菜や果物などの自然由来のものにアレルギー反応を起こすのと同じで、生薬にアレルギー反応を起こすリスクがあるということも、服用前に理解しておく必要もあるでしょう。
そのリスク回避と確実に漢方薬で体質改善をするために、漢方薬の処方相談をするときは、
正しくあなたの体質や症状を説明するということもとても大事だということを最後にお伝えしたいです。