「冷えは万病の元」って、聞きますよね?
冬だけでなく、夏でも冷房による冷えだったり、手足の冷え、生理中の冷えによる腹痛で悩んでいませんか?
この記事では、次のことをお話しします。
- 冷えを放っておくとどのような不調がカラダに起きてしまうのか
- 冷えを招いている原因とは?
- 冷え性を改善する食べ物や飲み物をご紹介
- 冷え性を改善するために生活習慣を見直すには?
- 冷え性を改善するドラッグストアでも購入できる漢方薬のご紹介

冷え性の招く不調
冷え性を放っておくと、次のような不調が起きてしまうと言われています。
肩こり
腰痛
胃腸の不調
不眠
更年期障害
花粉症・アレルギー
かぜ
インフルエンザ
生活習慣病
がん
肌トラブル
むくみ
太りやすい
生理痛・生理不順
冷え性の原因
冷え性で悩んでいるあなた、こんなことに思い当たりませんか?
□夜寝るのが遅い、起きるのも遅い
□夏場の職場や学校のエアコンの温度が低い
□インドアタイプ
□飲み物は冷たいものを飲みがち
□フルーツやサラダなどのナマモノを摂る頻度が多い
□冬も素足でいることが多い
□スキニージーンズなどのタイトな服を着がち
□運動不足
□湯船につからずシャワーですましてしまう

冷え性の原因①「自律神経の乱れ」
まず、冷えの原因として考えられるのが、「自律神経の乱れ」。
こちらの記事→女性ホルモンと関係?呼吸・アロマ・漢方・食事で自律神経を整える方法でもお話しているのですが、自律神経の乱れによって、体内の温度調節の機能も正常に働かなくなってしまうのです。
自律神経の乱れは、職場の人間関係やストレスフルな業務による心理的ストレスによるもの、ということはすぐに思いつくのではないでしょうか。
でも、夏場の外気と室内の気温の差によるストレスだったり、睡眠不足によることも自律神経の乱れをつくる原因ともなるということもぜひ覚えていてくださいね。
冷え性の原因② 東洋医学の観点から
東洋医学は陰陽五行説がベースになっていることはご存知でしょうか。
*関連記事:知って得する漢方と薬膳の違い!ダイエットや美肌に効果的!
陰陽説では、この世の全てのものは陰と陽に分類されるという考えなのですが、女性は「陰」に分類されるんですね。
そのため、そこからも女性は男性より冷えやすいというように考えられます。
体質による冷えのタイプ
東洋医学の観点から「冷え」を見ると、体質により冷えのタイプを分類できます。
- 温めるエネルギー不足(気虚タイプ)
- 血の巡りが悪くなっている(瘀血タイプ)
- 水の巡りの悪くなっている(水滞タイプ)
*関連記事:東洋医学の体質診断で体質改善!有効な漢方薬・お茶・ツボ・食べ物・レシピをご紹介
温めるエネルギー不足(気虚タイプ)
温めるエネルギー、いわゆる「気」が不足しています。
気虚または陽虚とも呼ばれます。
疲れやすい、虚弱体質の人が当てはまります。
顔色が青白かったり、舌も冷えにより白くなっていたりする傾向にあります。
カラダ全体が冷えやすく、手足の冷えも強く、寒がりで風邪を引きやすい、下痢になりやすいという特徴もあります。
先天的な体質ということもありますが、無理なダイエットや過労、そして病気による体力消耗も理由として考えられます。
血の巡りが悪い(瘀血(おけつ)タイプ)
下半身が冷えがちで、生理のときに特に不調が出やすく、生理中の冷えによる腹痛や腰痛で悩む人も多いのではないでしょうか?
瘀血(おけつ)というのは、いわゆる「未病」の状態。
血の巡りを正常にするためには、後半でご紹介しますが、まずは、生活習慣や食習慣から温めを意識することから始めてほしいと思います。
また、物理的なところで、カラダを締め付けるようなタイトな服を身につけていると、それだけでも血の巡りを阻害していります。
おしゃれをしたい気持ちはとってもわかりますが、せめて生理中だけでもタイト目な服はさけてくださいね。
水の巡りが悪い(水滞タイプ)
カラダが重だるい、むくみがちな人はこのタイプ。
色白さんも多いです。
気虚により水分代謝のパワーが落ちているということもありますが、ナマモノや冷たいものの取りすぎということも原因として考えられます。
よく、みんなが汗をかいていないのにいないのに、汗をダラダラかきながらビールを飲んでいる人いませんか?(私の友人に良い(悪い?)例がいます。)
たとえ夏の暑いさなかでも気をつけたいものです。
この体質の人は、下半身に冷えが出やすいタイプです。
3つの体質タイプを紹介しましたが、気滞タイプ、血虚タイプでも冷え性は起きます。
あなたの体質は何タイプ?
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「気」は、カラダを温める作用を持っています。
気の動きが正常な場合は、下に向かって巡ります。
ただし、気滞の場合は、カラダ全体に気が巡らないことになるので、温め作用が正常に働かないのです。
そして、気が上に巡っていきがちなので、末端まで気が巡らず、気が巡らない部分は冷えてしまいます。
”顔は熱いのに足先が冷たい”といった場合は、気滞による冷えの可能性があります。
また、血があまりにも少ないと、血の巡りも正常にはいきません。
水がちょろちょろとしか流れていない川の流れを想像してみるとわかりますよね。
食べ物で冷え性を改善する
冷え性の改善に取り入れてほしい食べ物を紹介します!
冷え性の方には、これから紹介する温め作用のある食べ物をオススメします。
- 紅花
血の巡りをよくする作用がある紅花。煮物や炒め物のトッピングに加えてみましょう。
ただし、妊婦のかた、月経量が多い方にはオススメできません。 - フェンネル(茴香:ういきょう)
冷えによる腹痛に効果のあるハーブです。 - 八角
気の巡りにもよく、お腹を温めてくれます。 - 唐辛子
言わずと知れた、温め食材。血の巡りをよくしてくれます。 - シナモン(桂皮)
冷えによる腹痛や下痢に効果があります。
生理痛で辛いとき、飲み物にチョイ足しやデザートにも取り入れられますよね♪ - カボチャ
夏が旬のカボチャ。夏野菜の多くはカラダの熱を取り去る効果を持つものが多いのですが、その中にあって温め効果を持つ野菜です。元気をつけてくれる食材なので、夏バテ気味なとき、そうなりそうなときに、摂ってもらいたいもらいたいカボチャ。 - ショウガ・ニラ・ニンニク・ネギ・パクチー・山椒などの香味野菜
- カブ
お腹周りを温めてくれます。血の巡りを改善してくれます。 - らっきょう
気と血の巡りを良くして、冷えを取り除いてくれます。 - よもぎ
カラダを温め、冷えによる痛みを改善してくれます。 - 大葉
梅雨の時期は意外と冷えを伴う時期。そんな時期にオススメです。
気の巡りを良くしてくれます。 - ライチ
虚弱体質な人にオススメ。元気をつけてくれます。 - 桃
ライチと同様、カラダを冷やすと言われている多くの果物の中でも例外である桃。
カラダを温めてくれる効果を持っています。血めぐり効果があります。
*さくらんぼ、杏にも温め効果があります。
- 海老
元気をつけてくれる食材です。足腰の冷えを改善してくれます。 - 鮭
元気をつけてくれる食材です。血の巡りを改善してくれます。 - まぐろ
エネルギー不足で血も不足気味の人にオススメです。 - 鶏肉
エネルギー不足で水を巡らせるパワーの足りない人にオススメです。 - 牛肉
エネルギー不足で血も不足気味の人にオススメです。 - ラム肉
どのお肉よりも温め効果が強いのがラム肉。下半身の冷えに効果的です。 - 胡椒
お腹を温める効果が高いので、冷えによる腹痛や下痢になりやすい人にオススメです。 - 黒糖
血の巡りを良くします。生理痛の改善に効果的です。

飲み物で冷え性を改善する
職場や家庭、またカフェでも手っ取り早く摂り入れられる飲み物をご紹介します。
紅茶
紅茶はからだを温める効能があります。
ライチ紅茶というお茶もあります。
ライチは血を補い、体を温め、血を巡らせる作用があります。
生理中に冷えやすい、血行不良が気になると言う場合はおすすめです。
ローズティー
女性のお悩みにオススメのローズティーです。温め効果もあり、気の巡りにも血の巡りにも効果的です。
ジャスミン茶
お腹や胸のハリ、イライラなど、PMSでお悩みの方に。気の巡りを良くしてくれるお茶。温め効果もあります。
杜仲茶
老化による冷えに効果的です。足腰のだるさなどを伴う冷えに効果があります。
黒豆茶
血の巡りも良くしてくれて、月経不順に効果をもたらしてくれます。
また、水の巡りもよくしてくれるため、むくみにも効果的です。
お酒
少量のお酒は温め効果があります。
もちろんビールや氷が入ったサワー系のお酒では冷えやむくみの原因になるので、要注意です。
スパイスティー
アーユリヴェーダの知恵を取り入れたスパイスティーが販売されています。
スパイスは温め効果が高いので、オススメです。
生姜紅茶もいいですね♪
生活習慣を見直して冷え性を改善する
最後に冷え性改善のための、ライフスタイルの改善ポイントをお話しします!
ぜひ出来ることからやってみてくださいね。
- 朝早く起きて日の光を浴びる
- 有酸素運動をする。午前中がオススメ。(午前中の方が陽の気がたくさん浴びられるから)
- 湯船につかる
- 汗をかいたらすぐに着替える、タオルで拭く
- 雨に濡れたら、すぐに乾かす、服や靴下を替える
- 生野菜やフルーツを食べすぎない
- フルーツを食べるときは、食べる前に冷蔵庫から常温に戻しておく
- 食べ物はなるべく火を通して食べる(スープ・煮物などを中心に)
- スキニージーンズなどのタイトな服や窮屈な靴を履くのは避ける
- ストレスを溜めないよう、あなた自身のストレス発散・解消方法を知っておく
- 夏でも羽織りものやひざ掛けを常に携帯する、職場に置いておく
- 冷たい飲み物ではなく、温かいまたは常温の飲み物を飲む習慣をつける
- お米をはじめとする穀類、イモ類、豆類を摂る

漢方で冷え性を改善する
いわゆる冷え性などのプチ不調の改善に効果的な漢方薬をご紹介します。
より効果的に結果を得たい場合は、漢方薬局でぜひご相談くださいね。
- 温めるエネルギー不足
補中益気湯(ほっちゅうえっきとう)・人参湯(にんじんとう)・八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 血の巡りが悪くなっている(瘀血タイプ)
温経湯(うんけいとう)・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 水の巡りの悪くなっている(水滞タイプ)
防已茯苓湯(ぼういぶくりょうとう)・苓姜朮甘湯(りゅうきゅうじゅつかんとう)

まとめ
この記事を読んで、あなたの冷え性の原因を知るきっかけになったでしょうか?
あなたを悩ます冷え性は放っておくと様々な不調を招きます。
まずは、毎日のライフスタイル、食事や飲み物など、できる範囲で冷え性対策をしてみてくださいね。
実は、暖房など服や食事で温めを自然に意識できる冬よりも、暑い夏の方が冷えの原因につながることが多いんです。
冷やさないことを意識しながら、食事に香味野菜やスパイスを取り入れたり、スープや煮物などを取り入れたり、日頃からの生活から温めを意識して冷え性対策に取り組んでみてくださいね。